肌育コラム

COLUMN
2020.12.28

SDGsに基づくサスティナブルなエシカルコスメで地球規模の豊かさを

SDGsに基づくサスティナブルなエシカルコスメで地球規模の豊かさを

2020年12月22日、西洋占星術では「風の時代」に突入し、グレートコンジャンクションなどが話題になりましたね。
西暦1800年頃から約200年続いた物質主義な「地の時代」がおわり、精神性やつながりが重視され、共有することに重きが置かれていくと言われている「風の時代」。
買い物の仕方も変化し、生産者とのつながりを感じられる製品や、購入することで喜びを分かち合えるような製品を求めるようになるのではないかと分析され、オーガニック製品が再注目されています。
そんな中で「オーガニック」の他に「エシカル」「サスティナブル」「ホリスティック」といった様々な表現の製品が増えています。

こういったカタカナ語を理解して、ご自身の理念・基準に合った製品を選ぶヒントになるよう6つのホットワードを紹介していきます。

SDGs(エスディージーズ)

SDGsとは「Sustainable Development Goals(サスティナブル ディヴェロップメント ゴールズ)」の略で、「持続可能な開発目標」という意味です。
2015年9月の国連サミットにより採択され、国連加盟国は2030年までに次の17の目標達成を目指しています。

1.貧困をなくそう

場所や形態を問わず、あらゆる貧困をなくす。

2.飢餓をゼロに

食料の確保と栄養状態の改善を実現させて飢餓をなくし、持続可能な農業を行う。

3.すべての人に健康と福祉を

あらゆる年齢の人に対し、健康的な生活と福祉を推進する。

4.質の高い教育をみんなに

すべての人に質の高い教育を公平に提供し、生涯学習を実現させる。

5.ジェンダー平等を実現しよう

性別に関わらず平等性を重視し、女性と女の子も平等な権限を持てるようにする。

6.安全な水とトイレを世界中に

世界中のすべての人に、水と衛生的なトイレを提供できることを持続させる。

7.エネルギーをみんなに そしてクリーンに

すべての人に、手頃で信頼できる持続可能なエネルギーを提供できるようにする。

8.働きがいも経済成長も

すべての人に、経済的な成長と完全雇用、働きがいのある人間らしい仕事を提供する。

9.産業と技術革新の基盤をつくろう

インフラを整備し、持続可能な産業と技術革新の基盤をつくり、拡大をはかる。

10.人や国の不平等をなくそう

人と人、国と国との間の格差や不平等を改善する。

11.住み続けられるまちづくりを

人が住む都市の安全性を持続的に高めて、住み続けられるまちづくりを行う。

12.つくる責任 つかう責任

消費・生産のどちらも持続されるパターンを確保する

13.気候変動に具体的な対策を

気候変動と影響への対策を具体的に行い、緊急対策を取る。

14.海の豊かさを守ろう

海洋と海洋資源を保全しながら持続可能な形で利用・開発を行う。

15.陸の豊かさも守ろう

陸の生態系・森林を保護し回復可能な範囲内で利用するとともに、砂漠化や土地劣化、生物多様性が失われることへの対処も行う。

16.平和と公正をすべての人に

すべての人が法律で守られ、平和にすごせるよう責任のある制度を構築する。

17.パートナーシップで目標を達成しよう

国際的なパートナーシップにより、持続可能な社会を開発するための手段を実施し、目標を達成する。

「SDGs」はすべての人・地球・社会の豊かさを目指す

SDGsで掲げられている17の目標では、国・性別・環境を問わず、すべての人と地球、社会が持続可能な豊かさを手に入れることを目指しています。
国民的キャラクター「ハローキティ」のYOUTUBEチャンネルでもわかりやすく面白くSDGsが紹介されています。
理解を深めるためにぜひご覧になってみてください。

参照:YouTube:SDGs応援@ハローキティチャンネル

参照:イマココラボ:SDGsとは?

サスティナブル

SDGsの「S」はサスティナブルの頭文字。
直訳すると「持続可能性」で、美しい地球環境を未来まで持続できる在り方のことを指します。

「サスティナブルな製品」は製品の利益が地球環境保全に配慮した社会や経済活動に寄付されたり、森林を守るために伐採された樹木から作るなど製造過程が環境に配慮されている傾向にあります。

サスティナブルと美容の関係性

「サスティナブルコスメ」と呼ばれる製品がありますが、どんな特徴があるのでしょうか。

・リサイクル可能なパッケージを使用したコスメ
・ゴミを減らすため、詰め替えられたり簡易包装なコスメ
・土壌や水を汚さずに有機栽培・無農薬栽培された原料を使ったコスメ

オーガニック認証取得のコスメもサスティナブルな製品といえます。

「環境のサスティナブル」を意識した企業の製品を購入することで、その企業を持続させ、生産者への利益にもなり、SDGs「8働きがいも経済成長も」「12つくる責任 つかう責任」の実現に貢献できます。

エシカル

エシカルとは「倫理的」という意味で、人間の良心から発生する社会的ルールのこと。
法的なルールではなく、多くの人が「善い」と思う倫理に沿った考え方のことを指します。
SDGs・サスティナブルの考えも、多くの人が末永くより良く幸せに生きていけるようにといった「エシカル」な考え方が根底にあると言えると思います。

「エシカル製品」と謳われるものもあり、「サスティナブルな製品」と同様に製品の利益が環境保全・動物の保護などに寄与されたり、製造過程が環境・動物に配慮されている傾向にあります。
また、こういったことに配慮された製品を選んで購入することを「エシカル消費」と呼んだりもするようです。

エシカルの基準

美しい環境の持続を主軸にした「サスティナブル製品」から更に意識されている内容が多岐にわたっている「エシカル製品」。

・不当な労動と搾取をなくすフェアトレードな原料、あるいは製品
・土壌や水を汚さずに有機栽培・無農薬栽培された原料を使っている
・ゴミを増やさない大量生産・大量廃棄ではない製品
・ゴミを減らすため、捨てられるはずだったもの材料にした製品(アップサイクル)
・動物実験をしていない、動物由来の原料を使わない製品
・NPO/NGO団体への寄付につながっている製品

一例ですが、上記のような内容を1つでも意識した製品は「エシカル」といえます。

エシカルと美容の関係性

エシカルな考え方は美容業界にも取り入れられており、エシカルコスメとは地球環境に優しく、生産者や消費者、社会にも配慮したコスメのこと。
SDGsを意識した、エシカルコスメが高い人気を集めています。

エシカルコスメの基準

エシカルコスメについても、環境・人・社会のすべてが豊かになれるよう配慮した製品を指します。
環境保全や社会への貢献ができ、長期的に見ると肌への悪影響が心配される化学成分をできる限り使用しない等、オーガニック認証コスメもエシカルコスメといえると思います。

どんなコスメがエシカル?

・化学成分をできる限り配合しない
・フェアトレードで原産国の雇用促進をはかる
・リサイクル可能なパッケージを使っている
・オーガニック品質の天然由来成分を配合し自然と人を守る

コスメに限らずですが製品によって、すべての内容を網羅していたり、つの内容に特化していたり・・・何に対して「エシカル」なのか、その内容を理解した上で購入することで自身の肌が美しくなって幸せになるだけでなく、環境や動物、助けを求めているどこかの誰かの幸せにつながる歓びを分かち合えることが魅力ですね。

クルエルティフリー

クルエルティフリーとは「残虐性がない」という意味で、製品開発において動物実験がされていないことを示します。
クルエルティフリーは、動物の権利を守るべきだというエシカルな考え方の上に成り立ちます。

クルエルティフリーコスメ

クルエルティフリーコスメは、動物実験を行わない方針のメーカーが作ったコスメ。
原料や製品の製造・開発から販売に至るまで、コスメが完成するすべての工程において動物を使った実験を行わないコスメのことを指します。

ヴィーガン

ヴィーガンとは「完全菜食主義者」のこと。
肉や魚はもちろん、卵・乳製品・はちみつなど、動物性食品は一切食べません。
健康や美容の観点からヴィーガンになる方もいますが、エシカルでクルエルティフリーな考え方から、動物保護のためにヴィーガンを実践する方も多くいます。

ヴィーガンコスメ

ヴィーガンの考え方を採用したコスメのことを、ヴィーガンコスメと言います。
ヴィーガンコスメとは動物由来の原料を一切使わないコスメのこと。
コラーゲン・グリセリン・スクワラン・エラスチンなど、コスメに使われがちな成分も、動物から採取されています。
動物由来の原料を使用しないことは、生態系を守り、サスティナブルな環境を作り出すことに寄与します。

ホリスティック

ホリスティックとは「全体性」という意味ですが、現在では「全体」「つながり」「バランス」などの意味をすべて含む言葉として使われます。
アリストテレスの表現に端を発していて、すべてのものは周囲の環境すべてとつながっていて、すべてのものが調和した全体は、全体を構成するひとつひとつのものの集まりよりも価値があるという考え方。
SDGsにおける人・社会・地球のすべてを持続可能にするという目標は、すべての人は他の人間や社会、地球とつながっているというホリスティックな考え方の具現化と言えるでしょう。

ホリスティックビューティー

ホリスティックビューティーとは、「外見」「肉体」「精神」のすべてが調和したバランスの良い美しさのこと。
人の本当の美しさは3つがすべて揃ったときに生まれるもの。
化粧品などだけにたよるのではなく、健康を維持しながら、ストレス社会の中にあっても心を癒やし、イキイキとした生活を送ることがホリスティックビューティーの考え方です。

「エシカル製品」によって外見・肉体を美しく、「エシカルな消費」を意識することで精神も美しく・・・ホリスティックビューティーなライフスタイルが知らず知らずのうちに地球の「サスティナビリティ」に貢献しているかもしれませんね。

コスメ選びは肌・人・社会・地球にやさしい製品を

コスメは肌を美しくするためのものですが、SDGsの考え方に基づいたサスティナブルなエシカルコスメは、わたしたちの肌だけでなく、人・社会・地球環境のすべてを豊かにしてくれます。
家事・仕事・育児など自分や周りの大切な人のことで精一杯な毎日で「地球のことを考えて、活動しよう」という余裕は生まれにくいかもしれません。
しかし、日々のお買い物で「何を選ぶか」という何気なく思える行動の積み重ねによっても地球規模での豊かさに貢献していることになります。

生活の中にオーガニック・サスティナブル・エシカルな製品が少しずつでも増えてゆきますように!

<この記事の監修>
株式会社ケアリングジャパン
スキンケアカウンセラー 今泉

10年以上、無添加・ナチュラル・オーガニックといった化粧品の企画販売に従事。多様化する生活習慣・肌質・嗜好を尊重しながら寄り添う情報発信を心がけている。

【資格】
日本スキンケア協会:スキンケアカウンセラー
国際オーガニックセラピー協会:オーガニックコスメセラピスト

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